【帯/017】帯BOXの整理:絹芭蕉という不思議な生地
「絹芭蕉」という生地は、いろんな意味で凝っていると思う。だって、「正絹」なのに「芭蕉布」なんだもの。なにより「芭蕉布」のような感触や張りを絹糸で表現するために、わざわざ玉繭から紡がれた玉糸を経緯共に使って織られているらしいのですが、とっても細い糸で織られているためか、透明感があり、ところどころにある節が、ざっくりとした風合いを感じさせ、本当に涼しげな生地で、その品の高さにほれぼれする帯となっています。
この帯は、生地も素晴らしいですが、さらさらと自由奔放に伸びた蔓に藍の朝顔という柄も、夏の情緒たっぷりの帯に仕上げています。
実はこの帯も頂きもの。友人のお母様が亡くなった際に、「全くキモノを着ないので、着てくれるなら貰って欲しい」と、ドンと箱で送ってくれたもののなかに入っていました。
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