【帯/019】帯箪笥2:茄子柄と一珍染
友人と本駒込で待ち合せをした日、偶然アンティーク・リサイクル着物のお店が、1日だけ開かれるというので、朝からお店を覗きにいくことに。
お店の名前は「歩和留」。開始時間より30分しか経っていませんでしたが、お店には多くの人がすでにキモノ選びの熱気で溢れていました。
どの商品も最初に丸洗いをして、基本的にシミ・汚れの無い着用可能なものしか置いていないそうですが、ほとんどの商品が5000円という良心的価格にちょっとびっくりです。愛を感じます。
せっかくお邪魔したのだから、なにか使えそうな帯でも見つかれば……と探していて出会ったのがこの染め塩瀬帯。わたしの好きな「茄子」柄です。しかも、よく見れば一珍染ではないですか。上品で素敵! これが5000円だなんて(きゃあ)。
友禅の防染ではもち米のでんぷん糊を使いますが、一珍染は小麦扮を主原料とした一珍糊がその役目を果たしているそうな。「小麦粉」で作った糊は「もち米」のでんぷん糊のような粘りがないので、乾くと細かなひぴが入り、そこに染料が侵入することで「氷割れ」とよばれる、
独特の表情が生まれるというわけです。
つまり、技術と偶然によって柄が作り出されるわけですから、当然同じモノができない。
もうそれだけでもウキウキしちゃいますよね。
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